今年も残すところあと2週間…

こんにちは!阪大ワンダーフォーゲル部58期生(現1回生)の花田です!

今年も残すところあとわずかですが、ここでは、今年の素晴らしかった夏合宿について触れたいと思います。

まず、私たちが今年の夏合宿で登った山は、赤石岳(標高3120m)という山です。赤石岳は、かの有名な日本南アルプスのうちの1つです。

ではまず1日目から。1日目は、部室集合で、そこから静岡まで夜行バスで向かいました。赤石岳麓にあるロッジに到着したのは、確か14時くらいだったかな?(少し曖昧です(笑))そこから、皆で晩御飯を作って、早めに就寝しました。

2日目。いよいよこの日から、山登り開始です。この日は確か、標高を一気に1000m程上げたので、結構しんどかった…(笑)でも登り終えた後は、かなりの達成感でした。

3日目。いよいよ、赤石岳山頂にアタックする日。前日の晩、雨がポツポツ降っており、内心、「明日雨だったら、山頂まで行くのだるいなぁ……」と思っていたのですが、なんと、綺麗に晴れてくれていました!めちゃくちゃ嬉しかった。そして、山行を開始したわけですが、富士見平という最初の休憩地点で、こんな風景を見ることができました。

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もうこれだけでも、気分は最高でした。今までこんなの見たこと無かった。気分が高揚したまま、山頂まで一気に登りました。山頂からの景色が、これです。

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ワンゲルに入ってよかった、と思った瞬間でした。素晴らしい雲海が目の前にして、山頂にある小屋で食べるカップラーメンは本当に最高やった。本当に満足した1日でした。

最終日。この日はひたすら山を下って行くだけでしたが、出発直前に撮ったのがこの1枚。


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朝日によって、赤く染まる赤石岳。まさにこれこそ赤石岳、とでも言えるでしょうか(笑)

本当に充実した夏合宿でした。来年はどこに行こうかな?来年の夏合宿までまだまだですが、そんな事を思っている今日この頃です。

それでは失礼します。

あ、最後に山頂での写真を!!

大雪山登山記

大雪山

未だ見たことのない風景を見てみたい。
その風景の、実に宏壮なることをこの目におさめたい。
その風景の、実に多様なることを体感したい。

ワンダー・フォーゲルという活動の意味を、筆者はこのあたりに求めている。もし「日本」を知ろうと思うのならば、その達成は、「日本」を歩くことによらずしてはまず見込みがないのではないか。今夏の北海道大雪山への登山は、そういう意味においても、筆者に忘れがたい印象を与えることとなった。1回生が輪番で記事を書く、ということになって、是非とも夏合宿のことを書きたいと思った。これまでのブログと重複してしまっていること、どうかご容赦いただきたい。


われわれは、層雲峡の登り口から取り付いた。小一時間ほどして、大雪山系の北辺を一望できる黒岳の山頂に達したとき、その風景の色合いの新鮮さに驚いた。北海道島を支える脊梁であるに相応しい貫録を備えながら、あまりにも悠揚としていて、その容易な把握を撥ねつける。捉えどころがない。筆者はここで、山岳風景そのものに感動を覚えるという(槍ヶ岳を見た、とか、八経ヶ岳の山頂に達した、とかいう類のものではなく)、案外多くはない感動の気持を抱くに至った。深田久弥は、大雪山の魅力はその「贅沢さ」、「野放図さ」にあると書いていたが、まさしくその通りであった。難所を攀じるなどの行いによって却って先鋭的に人間の存在を強調するアルプスとは異なって、この雄大な風景の前では、人間個人は極限まで矮小化するように思われた。

北海岳


大学を出発して、大阪駅から、JRを京都、園部、福知山で乗換え、舞鶴港へ。新日本海フェリーで丸一日揺られ、小樽で一泊。翌日小樽築港駅から札幌、岩見沢、滝川、旭川各駅を経て、上川駅に達した。青春18きっぷの旅であった。こういう「ゆとり」ある貧乏旅行も、ワンダー・フォーゲルの魅力の一であると感じている人が多い。大阪のそれとはまるで異なる景色に心を動かされるのは、こういうアプローチの仕様が、いちいち旅情をかきたてるからかもしれない。

石北本線


もちろん、山は決してアマくない。黒岳から白雲岳の裾野まで山行して、避難小屋で暖かな夜明けを恃み明かした翌朝(気象状況の予想により、この日の幕営は避けることとなった)、われわれは目を瞠った。吹雪。「関西の谷川岳」比良山系で練成したとはいえ、あの寒さには相当こたえた。1日の停滞を越しても、その状況はたいして好転しなかった。尾根を渡る尋常でない強風によって、旭岳までの縦走は断念せざるをえなかった。大雪山の縦走記録としてはかなり古い部類に属する大町桂月の登山記を見ても、この寒さと風には相当やられていることがわかる。熟練の登山者でも、北海岳の西稜に不意に手こずらされることがあるらしい。単純なピーク・ハントに拘泥し、敗北などと思うことがあってはならない。山は、ただそのピークをもって山と云うのではない。大雪山―ヌタプカウシベの深奥な世界を、ほんの少しだけでも体感することができたのだ。それほど有意義なことが、ほかにあるだろうか。8月末~9月上旬。ここに来るまでは、猛暑にあえいでいたのに。。。日本の広さが実感された。日本の自然の厳しさもまた思い知らされた。


山の天候というものは、不順、局所的なもので、黒岳に戻ればあたたかな日が照っていて、皆の顔はほころんだ(この日初めて、日光にあたるだけで、それだけで暖かいのだということを知った)。霧は晴れて、眼前には、数日前と同じ壮大な、豊かな風景が展開していた。19歳で夭折したアイヌの少女知里幸惠は、『アイヌ神謡集』の序文に「其の昔此の広い北海道は、私たちの先祖の自由の天地でありました。天真爛漫な稚児のように、美しい大自然に抱擁されてのんびりと楽しく生活してゐた彼等は、真に自然の寵児、何と云ふ幸福な人だちであったでせう。」と謳っているが、実に、ザックの奥にしまい込んでいた岩波文庫『アイヌ神謡集』を読み返したくなる山旅であった。

(文責=1回生 越智 勇介)

夏合宿(北海道)アフター編

合宿後といえば、アフターです。
合宿中はメンバーとともに行動しますが、下山後は一変。人によっては一人旅モードに切り替えて自由に旅行を楽しみます。

僕の場合は、前半は同回生と行動し、後半は18切符による(一種苦行ともいえる)北海道めぐりをしました。

下山翌日の早朝、旭川駅を出て釧路に向かいました。そしてレンタカーを借りて釧路湿原を満喫、北海道最東端の納沙布岬まで行ってきました。

納沙布岬

納沙布岬からの日本一早い日の出を楽しみにしていましたが、お決まりのように悪天候。

釧路 勝手丼
釧路に戻って勝手丼に挑戦!

網走駅
その後、一人で道東一周を目標に網走へ。結局、北見で一泊。

そして旭川に帰ってきました。電車に乗りっぱなしでしたが、意外にも似たような一人旅をしている人が老若男女問わずいることは発見でした。電車の本数が少ないため前の日の電車で会った人と次の日も同じ電車になる。北海道ならではの楽しみだと感じました。

アイヌ
その日はアイヌ文化にも触れ、そのまま小樽へ。

小樽
20分で観光を済ませ、そのままフェリーで帰ってきました。

人によっては、大阪まで18切符を乗り継いで帰った人もいます。いやむしろそっちのほうが、フェリーより多数派だったという事実。

どこまでストイックなんでしょうか。

夏合宿(北海道)

ご無沙汰しています。
8月下旬に行われた夏合宿の報告をしようと思います。山域は北海道と南アルプスの2手に分かれて実施しました。

僕は2年前にも北海道に行きました。トムラウシから入山して旭岳まで縦走する予定でしたが、台風接近のためトムラウシに登った後、エスケープしました。今回はそのリベンジもかねて北側から入山しました。

sawa


北海道の魅力はアルプスとは違った広さにあると思います。

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前半は良かったんですが、2年前と同じく今回も天候には恵まれませんでした。ひょうと強風に悩まされ、白雲岳避難小屋で停滞することになってしまいました。

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中央に小さく見えるのが小屋です。

北海道に好かれていないことを痛感した合宿でしたが、1回生はまた2年後リベンジすると言ってくれました。
その時には晴れてほしいと思います。

二次予備

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八雲ヶ原にてワーク練


 うだうだしていたら先を越されてしまいましたが、今回は先週の土日、6月22~23日に比良山系に行った二次予備について書きたいと思います。

 この二次予備、毎年この梅雨の時期に行われひたすら歩かされることで有名で、「暑い、きつい、景色もない」と三点揃った地獄の錬成として新入生の登竜門的なポジションに座しています。僕も二年前、一回生で連れていかれたときは雨こそ降らなかったものの、八雲ヶ原でブヨに腕中噛まれ、暑苦しいテントの中暑苦しいシュラフに包まって寝るはめになり(シュラフから出るとブヨに噛まれるから)、まったく休まった気もしないままひたすら歩かされました。歩いているときの記憶はもう彼方に大体追いやりましたが、あの夜、あのシュラフの中の苦しみは忘れられません。実に衝撃的でした。死ぬかと思った。ホントに。
 そういう訳で合宿前は憂鬱でした。しかも直前には台風が近づいていた影響か大雨が降り、日に日に不安は増すばかり。今年は雨まで降るのか…なんて半ば諦めにも似た気持ちを持って合宿に臨みました。
 しかし実際はうれしい展開に転んでくれました。当日は雲に覆われたものの雨は本格的に降り出すことはなく、そのお蔭か蒸し暑さもなく快適でした。道がぬかるんでいないか不安でしたが、その心配も必要ありませんでした。また雨が降った直後からなのか、他の大学も居て賑やかだった八雲ヶ原にも虫はあまり居なかったように感じます。山行には実に良い快適な状況の中で二次予備を行うことができました。

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 しかし荷物は軽くなりません。下級生諸君には夏合宿のためにきつい山行を頑張ってもらいました。曇っていたので唯一の展望が望める蓬莱山も我がパーティは素通り。
 ですが一次予備より重くなったボッカを持っても一二回生は文句ひとつなくよく歩いてくれました。そのタフネスさには驚き。これなら三次予備、夏合宿も乗り切ってくれそうだと安心です。ワークも二回生が良く指導してくれ頼もしく感じました。最後の方、また終わった後は流石に疲れた表情を見せていましたが、これが終われば次はいよいよ高山です。雲の上からの景色を楽しみにして入部してくれた子も多いと思うので、いよいよ今年のワンゲル活動も本番、楽しい時期に突入でしょうか!

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左にポツリと見えるパーティ。右上には琵琶湖。


平和に終わった今回の二次予備。一回生はこれでも十分疲れたと思うのですが、本当の二次予備はこんなもんじゃない、というのは老害のボヤキ、野暮というものでしょうか。しかしここまで快適だと、あの二年前の二次予備は何だったんだ?と思ってしまいます。まさか僕の生み出した幻想?いやそんなはずはない…確かにあった。そんなはずはないんや。あの苦しみ…テントで寝るたび思い出すのに。
 来年は地獄か天国か。とにかく今年は最後まで快適に終わって感謝。