2024年度 夏合宿 北海道

9月1日~8日にかけて、夏合宿に行ってきました。

8日間の日程ですが、実際の山行は4泊5日で、山に入ったのは9月4日です。それまでは移動に費やされ、北海道の遠さを実感しました。到着すると、あの大阪と同じ国とは思えないほどの涼しさで、テンションが上がったのを覚えています。

今年度の山行は本当に天気に恵まれ、今回も肝心なところで全て晴れたこともあり、良い景色をたくさん見ることが出来ました。

1日目は、トムラウシ山の直前まで行きました。後から考えれば、この日が一番体力的に大変だったかもしれません。

2日目は、トムラウシ山、化雲岳に登りました。景色も良かったです。その日の夜に大雨が降りテント内が浸水するなど事件もありましたが、休養日の3日目には天気が回復し、広い原っぱでの昼寝が本当に気持ちよかったです。

 

4日目には、化雲岳などに登りました。普段の生活で絶対にお目にかかれない景色に惹かれ、写真も多く撮りました。

そして最終日には北海岳と、この合宿最大の目玉である北海道最高峰の旭岳に登りました。朝はまともに歩けないほどの暴風と寒さで、厳しいスタートとなりましたが、旭岳での景色は今回の合宿の中でも格別で、今までの疲れが全て吹っ飛ぶほどでした。

せっかく北海道に来たとのことでアフターも長く取り、合計2週間ほど北海道に滞在しました。大学時代にしか出来ない、充実した合宿になったと思います。

2023年度 夏合宿 槍ヶ岳

9/3~7に、夏合宿として北アルプスの槍ヶ岳へと行きました!

1日目に松本に集合し、バスで上高地に向かいました。上高地は標高がおおよそ1,500mであるため、涼しく快適な中、1日目のテント場である横尾まで歩くことができました。観光地なだけあって、上高地の自然はかなり整えられており目を奪われました。

2日目は、横尾から槍ヶ岳山頂を望める殺生ヒュッテまで歩きました。1日目とはうってかわって登りの区間が長く、また途中から雨にも降られ、厳しい行程になってしまいました…

ですが、これも山を登るうえでは乗り越えなければいけないことだ、と思いながらひたすらに登ってゆきました。殺生ヒュッテに到着し、炊事を始めたころには雨はやみ、槍ヶ岳がうっすらと見えるようになりました。やはり、槍ヶ岳の特徴的な山頂の様子は圧倒されるものでした。

3日目はいよいよ山頂へ!槍ヶ岳の肩へ着いたときは雨が降っており、危険なため一時は撤退する可能性もありました。ですがしばらくすると雨はやみ、予定通り登頂することになりました。岩場はめったに登る機会がないため、不安定な足元を恐る恐る慎重に進みながらも、新鮮な登山体験をすることができました。山頂につくと同時に、曇り空は徐々に晴れ渡ってゆき、良い眺望を楽しむことができました。普段雨に降られやすい阪大ワンゲルでは珍しいことでしたね…

4日目は殺生ヒュッテを後にし、徳沢まで下りました。個人的な話なのですが、今回私は炊事を担当していて、「どうしてもスープパスタを作りたい!」と、4日目の夕飯をスープパスタにしていました。そのため、4日間持っていた重たいトマト缶、コーン缶、パスタその他もろもろをここでついに手放すことができました(途中友達に持たせたりもしてしまいましたが…)。炊事は長期的な合宿になるとバリエーションを豊富にしたり、重量を考えたりと、なかなか大変ですね。いい計画を立てられるよう、今後勉強していきたいと思いました。

最終日の5日目にはバスが来るまでの時間で温泉に入ったり、観光したりなど上高地を最大限に楽しみました。上高地のソフトクリームはとてもおいしいのでお勧めですよ!

今回の合宿ではずっと登ってみたいと思っていた槍ヶ岳に登ることができ、とても充実したものになりました。今後は周辺の穂高岳などにも足を運んでみたいですね。

 

投稿日時:2023-09-24 15:57:24
カテゴリ:夏合宿
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夏合宿

今年度の夏合宿は南アルプスの北岳から間ノ岳、農鳥岳を縦走するという企画でした。日本2位と3位の山を一気に行ける上に1位の山を綺麗に望めるということで僕はこの計画をとても楽しみにしていました。けれど今まで登ってきた山はどれも3000m以下であり、ここまで高い山に登れるのかという漠然な不安を抱えていました。
そして8月28日の夜、松本へ向かう高速バスに乗り込みました。3次予備の時は4列シートのバスでしたが、今回は3列シートだったのでしっかりと寝ることができました。
松本についたのち、JRでさらに南下したのちバスを乗り継いで、0泊目のサイト地である広河原に着きました。これまでの錬成で学んだことを生かしつつ、ほぼ完璧な内ワークができたと思います。

そして1日目の8月30日、この日は標高3000mの北岳肩ノ小屋を目指します。しかし出発後しばらくして雨がばらつき始め、やがて雨脚はどんどんひどくなり始めました。下のゴアを着ていなかったわずか数十分の間に靴の中までびしょ濡れになり、それ以降もずっと雨に打たれつつ急な山道を登って行きました。もちろん景色を見ることもできず濃い霧の中ひたすら足を前に動かしていた記憶しか残っていません。

そして稜線上に出た途端雨に加えて、非常に激しい風が僕たちを襲いました。体感としては「直滑降で滑っている時に感じる風を常に受けている」というのが最も適切な表現だと考えてます。そんな暴風雨の中、飛ばされそうなザックと、急斜面と格闘し続けようやく肩ノ小屋にたどり着きました。
この日はとてもテント泊ができそうになかったので小屋泊になりました。

2日目、昨日の山行の疲れが取れてないのと天気が悪いということで小屋に待機となりました。なのでみんなトランプやウノをしたり、未来日記を創作したりと思い思いの時間を過ごすことができました。しかしこの状態では農鳥岳方面への縦走は厳しいと判断され、北岳、間ノ岳までのピストンが3日目に行われるということになりました。今まで体感してきた山とは全く違うその天気の不安定さや急変する雨や風は高山の厳しさを身を以て学ぶこととなりました。

3日目にはとうとう高山の醍醐味と言える素晴らしい景色を望むことができました。

特に北岳ではほぼ360度の景色を望むことができ、2日間ほぼ霧しか見てなかった僕たちはとても満足することができました。

間ノ岳ではいい景色は望めなかったものの日本で2番目と3番目に高いところに登ったという喜びで胸がいっぱいでした。

軽いピストン装だったのでいつもの行動よりも気分軽く景色を見ることができました。

そして4日目はまた広河原に下山し、本来は農鳥小屋で行う予定だった64期主催のスペシャルメニューが作られました。この日は0日目よりもゆったりとした雰囲気で和気藹々と食事が作れたと思います。
そして5日目にはバスで本来の下山地である奈良井に移動し、温泉に入って甲府で解散となりました。今回はテント泊が全て小屋泊になり残金が少ないことから打ち上げはいつもの餃子の王将となりました。
今回の合宿を通して改めて山の厳しさ、自然の雄大さ、そしてそれらは人間の力ではどうしようもないほど強力だということを身をもって痛感しました。これからはここで学んだ経験を活かして来年入ってくるであろう65期へと引き継げたらと思います。

平成30年度 夏合宿ー大雪山ー

828日~94

大阪駅集合で舞鶴まで移動し、往路はフェリーで小樽まで行き、そこから上川まで電車とタクシーで麓に向かいました。下山後は旭川で打ち上げをして解散しました。北大クマ研究会(クマ研)や黒岳石室の小屋のオーナーさんなど、様々な出会いがありました。9月初めの台風のために、61stリーダーさんの判断により合宿は一日前倒しの変則的なスケジュールとなりましたが、それでも大いに楽しめた1週間でした。直後に北海道胆振地区を襲った地震で家に帰れなくなった部員が続出しましたが、これが下山後で本当に幸運でした。良くも悪くも初めての体験が多くて部員それぞれが感じ、成長したことも多いと思います。

 

以下、僕なりの夏合宿の感想文です。報告は以上ですので気になった方は読んでいただけるとありがたいです。

 

山は人に後悔させる。

 

層雲峡から山腹に張り付くように伸びているロープウェーに乗り、ぐんぐんと高度を上げる。麓で見上げていた雲の高度に到達し、いつしか一面霧の世界となった。息が白い。体が冷えてくる。

 

 サイト地めざして黒岳の斜面を一歩一歩ゆっくりと上る。黒岳の山頂に立つ。視界が無いせいか制覇したという実感がない。斜面を下りながら、足元の道を伸ばし、北海道の緩やかな稜線や谷あいの沢を思い描く。これから待ち受けている旭岳や白雲岳はどのような姿をしているのだろうか。まだ見ぬ頂に思いを馳せ、天候だけは良くなってほしいと、黒岳石室のベースキャンプでずっと願っていた。

 

 朝、空を見上げる。澄み切った蒼が高い。すぐそこまで宇宙が迫っている。

高原の切れ落ちたところからゆっくりと威厳に満ちた太陽が昇る。夏合宿で初めて目にする日の出だ。なんて美しいのだろう。それまで体を切り裂くような冷酷な風に晒され緊張した体を、いとも簡単に内部からほぐしてくれる。科学技術が進歩したって、人類は太陽以上の明かりを作ることはできないだろう。どうしてこうも温かいのか、解明することさえできないだろう。私を分析するな、感じろと太陽が脳に呼びかけていた。LEDばかりが煌々と光り輝く時代になり、最近の明かりはどんどん冷たくなっているように感じて、心なしか悲しくなった。

渡渉の沢水がきりりと冷たい。雪解けの遅い大地に流れる純粋で清冽な水分子が、神経を伝って脳を冷やす。触れている部分はわずかなのに、自分の影が大地に吸収されてゆく。はきなれた登山靴を履き、山道を進んでゆく。足元の氷を砕き、石を蹴り飛ばして、自分の薄くなった影を踏みつけ、歩いてゆく。いや、歩くことしかできない。捕食するために能動的に移動するという、生命の最も単純な作業をただ流れるようにやっているだけだった。

 

北海岳の山頂に足を踏み入れ、ひと時の休息ののち、静寂の中じっと耳を澄ます。風が傍らをひょうと通り抜けてゆく。「おい、ちょっと待てよ。」と言ってみたが何の反応もない。ここには人間なんて存在しないのだ。風の通り道さえも遮ることができない、私は微塵のような存在だった。雲ひとつない青い空と不動の大地からではなく、一方行に流れ続ける風からしか、時を感じることができなかった。

 

 

旭岳、稜線を越えようと斜面を駆け登ってくる雲の切れ間から、どこまで続いているかもわからない雲海がどっちを向いても目に入ってくる。ここが北海道最高峰だ。足元のわずかな地面と、遥か彼方まで広がる雲と空。久しぶりの解放感だ。大都会大阪では感じることができない、雄大な景色が自分を包み込む。ただただ見入っていた。眼下にかかる虹を見ても感動することしかできない。私は空気のようになっていた。私は、本当は空気なのかもしれない。

 

コルを抜けて、野球場のように広い高原をトラバースして、稜線をなぞり、白雲岳に立つ。重力から逃れ、体が浮遊する。鳥の目で山を見る俯瞰で眺める。なんと見事な赤銅色のうねりなのだろう。ところどころに表れている雪渓に、一瞬目がくらみそうになる。氷河が大地を削り出して作るカールの曲面に、むき出しの地面と雪渓と草原が、パッチワークのように彼方の山麓まで伸びている。絶え間ない浸食作用と生命が繁栄する草原のせめぎあいが、悠久の時を経て私の目に飛び込んでくる。網膜に映した像は、水晶体の屈折によって倒立しているのに、私は空が上で大地が下のありのままの景色を感じている。不思議だ。現実を見ているのに現実を感じない。眼球なんて実は何の働きもしていないのではないか。

 

文明の力が築き上げた都会にないものすべてを、山は持っている。数多の人間が汗水を流し、時には命を落とし、それでも手に入れられなかったものが、山にはある。たとえブルドーザーで土砂を山盛りにしても、この景色は決して作れまい。それはだれが作ったとも知らない大地や大空や生命に神秘を感じ、強く訴えかけてくるものを掬おうするからだと思う。

自分も他の生き物と同じように、この山々の片鱗に過ぎない。束の間の人間の姿をとったあと、一度大地に吸収されて、他の生命として再び立ち現れるのだろう。そういった目に見えない美しさ、形に残らない繊細さが私たちを惹きつけるのである。

 

山に登って、いままで長い間なくしていたものを、再び取り戻せそうな気がした。しかし、山を下りるころにはまた失くすのだろう。綺麗な写真を撮っても一生の思い出を作っても、持ち帰れないものが、大雪山にはあった。

 

現代文明に侵蝕された自分のカレンダーを見て、人間に戻った私は踵を返し、下山する。

そのたびに私は思うのだ。

 

山は人に後悔させる。と。

 

平成28年度 夏合宿 in 南アルプス・北岳~間ノ岳

予定していた夏合宿は2年連続で完遂することが出来なかった。

夏合宿直前の8月下旬、夏合宿北アルプスメンバーは部室に緊急招集された。野暮用で部室にいなかった僕は用事を済ませた後、のんきに部室に向かった。部室の扉を開いた際の重苦しい雰囲気を感じ取り、ようやく何かが起こったことに気が付いた。リーダーさんの口から台風のため夏合宿は中止になったことを聞かされた。

すぐには言葉が出なかった。台風が接近しそうなことは知っていたが、合宿を開始すらできないことは全く想像もしていなかったからだ。リーダーさんから夏合宿短縮案(槍ヶ岳)に参加をするか聞かれ、その場で僕は参加を決めた。しかし、その後の数日間は当初の夏合宿が中止になったショックで何もする気が起きない怠惰な日が続いた。その後、諸事情により山域は北岳・間ノ岳に変更された。正直に言うとそこまでモチベ―ジョンが上がらぬまま短縮夏合宿の日を迎えた。

0日目。単純なもので仙流荘から奥に広がる山々を見たとき、僕の気持ちは高ぶった。今までのいきさつはすっかり薄れてしまい、これから始まる夏合宿が楽しみでしょうがなくなった。バスの中では流暢なガイドに皆が聞き入っている。(すみません、途中から寝てしまいました。)サイト地の広河原山荘は、名前の通り河原にあり、川の音が心地よい快適なサイト地であった。みんなでゆったりとテントを建てたり、わいわいと内ワークをしたりするのは夏合宿ならではで、非常に楽しかった。食事中に山渓の方から取材をされたけど、果たして来年の夏の山渓に載るかな?食後は他のパーティーと談笑をしたりしながら、夏合宿の0日目を終えた。

 

1日目。まずは川沿いの登山道を登っていった。道中からあふれ出す湧き水や時折見える山並みを楽しみながら進んだ。その後はジグザグの急登だ。錬成合宿なら嫌になる登りだが、軽い荷物でみんなとわいわい歩ける夏合宿なら全く苦ではない。登りの途中では、北岳に300回以上登ったという初老のおじさんとお話しすることが出来た。これから登る北岳にはどれほどの魅力があるのだろうかとより一層楽しみになった。

  

急登が終わるとついに稜線歩きだ。この日の天気は快晴で青空の下での山行は本当に気持ちがよかった。

 

楽しい時間はあっという間で、標高3000mの肩の小屋に到着した。運のいいことに、山行を終えると上空には雲が広がり始めていた。内ワークまでの時間はうたた寝、UNO、トランプなど思い思いの時間の過ごし方をした。夜は下界では決して見られない満点の星空を眺めることも出来た。

2日目。この日の朝日は圧巻であった。雄大な富士山と登ってくる太陽のコントラストは感動的であった。

  

この日の天気も快晴だった。山行を始めてしばらく、空もようやく明るくなってきた頃に北岳に到着した。山頂からは甲斐駒岳や仙丈ヶ岳など名だたる山を眺めることが出来た。

  

次に目指すのは間ノ岳だ!この日はピストン装の軽装であったため、快調に歩を進めていった。

  

ついに間ノ岳に到着である。奥に見える農鳥岳と思われる山など、周りを見渡すと四方八方に山々が連なる絶景であった。広い山頂には他の登山客もいらっしゃり、とても楽しい時間と空間であった。その後はのんびりと肩の小屋まで戻ってきた。一度来た道といえども、稜線歩きはやはり快適で楽しくテント場まで帰ってくることが出来た。標高3000mの山小屋で食べるラーメンは非常に美味しかった。今日も寝るまでのまったりした時間を過ごすことが出来た。明日はいよいよ最終日である。

 

3日目。楽しかった夏合宿もついに最終日を迎えた。某先輩が財布を忘れるハプニングはあったものの、みんなで楽しく下ることが出来た。パーティーの人数が6人と少数だったこともあっていいペースだった。下山後はやっぱり温泉、山の麓の温泉は最高である。その後はいよいよ打ち上げ!山行後の焼肉ほど美味しいものはないだろう!とにかく食べに食べてお腹も心もすっかり満たされた。