56期林です。今日は予告どうり初心に戻ってワンゲル(旅)に興味を持ったきっかけを書こうと思います。
いざ書こうするといろいろ思い当たる節はあるのですが、今日はきっかけとなった(であろう)本である『いま生きているという冒険』(石川直樹,2006,理論社)を紹介しようと思います。

この本には著者が高校生の時に初めて行ったインドへの一人旅に始まり、地球横断プロジェクトやチョモランマ登頂、ミクロネシアの老人に弟子入りして航海術を習ったことなどが書かれています。

この本に出会った当時、確か中学生3年生だった僕は、高校生でインドという未知の世界に飛び込んでいき、さらには見知らぬ土地で弟子入りしてしまう著者に憧れを感じ、いつか自分も海外の人と自由に言葉と心を通わすことができたらと思うようになりました。

この本の最後は次の言葉で締めくくられています。
「家の玄関を出て見上げた先にある曇った空こそがすべての空であり、家から駅に向かう途中に感じるかすかな風の中に、もしかしたら世界のすべてが、そして未知の世界にいたる通路が、かくされているのかもしれません。」

この言葉は「旅」を身近にさせてくれました。旅は非日常を経験するといった大それたものではなく、他人の日常に少しお邪魔させていただき、自分の日常と旅先の日常をつなげていくことにすぎないのだと。

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先日、パリを旅行し、いつもは何気なく見過ごしていた月を見たとき、改めてそう思いました。今年はそんな謙虚な心を忘れずにいい旅ができたらと思います。そして、そんな旅を共有できる仲間が増えていってほしいとも思います。

P.S.
僕がパリに行っている間、「連協スキー」も開催されていました。僕はスキーにトラウマがあるため今回はパスてしまいましたが、大阪府立大学と大阪市立大学のワンゲル部と合同で行われる「連協」は普段の合宿とは異なる楽しさがあります。こちらの記事もお楽しみに!