こんにちは! ワンダーフォーゲル部70期の佐藤です。

 早いもので年明けごろから始まった70周年企画会議も5回目となり、企画内容もレアル山群とアイスランド縦走の2案にしぼられました。今回の会議ではこの2案の過去の実施例を調べ、ワンダーフォーゲル部の合宿として行う上での実現可能性などを議論しました。さっそく紹介していきます!

 

・レアル山群

 レアル山群については,過去の実施例を調べた結果,大きく二つの工程案が考えられることが分かりました. 一つ目は,イリマニ・ワイナポトシを中心に約1か月をかけて登る,比較的余裕のある工程です. 二つ目は,イリマニ・ワイナポトシに加えてサハマも含む,より挑戦的な工程です. 以下では,それぞれの案を紹介します.

概要 特徴 会議での見方
案1 イリマニ・ワイナポトシを中心に,約1か月かけて登る工程 高地順応日や休養日が比較的しっかり確保されている 海外の高山経験がほぼない私たちにとっても,参考にしやすい工程である
案2 イリマニ・ワイナポトシに加え,サハマも含めて登る工程 登る山が多く,より挑戦的な日程になっている 日程がややタイトで,高地順応や休養日をより十分にとれる工程の方が望ましいのではないかという意見があった

【案1】比較的余裕のある工程

https://imayamahe.world.coocan.jp/bolivia2406/mokuji.html

想定する内容 イリマニ・ワイナポトシを1か月ほどかけて登る工程
特徴 高地順応や休養日がしっかり確保されており,全体として余裕のある日程になっている
現役会議での評価 現在検討している工程によく似ており,海外の高山の経験がほぼない私たちでも参考にしやすいものだと考えられた

【案2】サハマも含む挑戦的な工程

http://sekainihonyama.g1.xrea.com/1306bolivia.html

日付 内容
6/21 ラパス到着
6/22 高地順応.コンドリリ(4600m付近まで)ほか
6/23 高地順応.チャカルタヤ(5300m付近まで)ほか
6/24 ラパス観光
6/25 ラパス→ワイナポトシ登山口/ゾンゴ中間(4750m)→HC小屋(5130m)
6/26 HC→ピーク(6088m)→HC→ゾンゴ湖→ラパス
6/27 休養日
6/28 ラパス→ピナヤ村(3800m)→BC(4400m)
6/29 BC→HC(5430m)
6/30 HC→イリマニピーク付近.体調不良のためピーク断念→BC
7/1 BC→ピナヤ村→ラパス
7/2 休養日(予備日)
7/3 休養日
7/4 ラパス→サハマ村(4300m)
7/5 サハマ村→BC(4800m)
7/6 BC→HC(5700m)
7/7 悪天候不順でピーク断念.HC→BC
7/8 BC→サハマ村
7/9 サハマ村→ラパス
7/10 ボリビア出国

 この案では,イリマニ・ワイナポトシに加えてボリビア西部山脈側にあるボリビア最高峰のサハマにも登っており,より挑戦的な工程であることが分かります. 一方で,日程は1か月弱とややタイトであり,高地での登山に慣れていない私たちにとっては,高地順応や休養日をさらに十分に確保できる工程の方が望ましいのではないか,という意見がありました.

 どのような日程でレアル山群の登山を行うにしても,雪山登山の技術を高める錬成や,海外の高山での錬成が必要です. また,錬成やレアル山群での登山を引率してくださる指導者を探すことが急務であると考えられます.

 

・アイスランド縦断

 アイスランド縦断についても,過去の実施例や既存の縦断ルートをもとに,大きく二つの案が考えられました. 一つ目は,アイスランド北部から南部へ,約20日間かけて縦断する長期ルートです. 二つ目は,アイスランド中央部から南部にかけて,主要なエリアを比較的短期間(2~3週間程度)で歩くルートです.

概要 特徴 会議での見方
案1 北部から南部へ,約20日間かけて縦断する工程 総距離が長く,氷河,地熱地帯,滝,温泉など,アイスランドらしい自然を広く見ることができる 魅力的な一方で,悪天候による停滞,キャンプ地の不明確さ,歩荷の重さなどが課題として挙げられた
案2 中央高地から南部へ,約13日間で歩く工程 区間が比較的整理されており,ルートの全体像を把握しやすい 案1より短期間で実施しやすいが,天候や補給,キャンプ地の確保には十分な検討が必要である

【案1】北部から南部へ向かう長期縦断案

https://thetrailsmag.com/?s=%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89

日程 行程 補足
Day1 レイキャビク到着  
Day2 レイキャビク → アークレイリ → フーサヴィーク 飛行機とバスで移動
Day3〜6 フロウントナファルタンギ灯台 → ミーヴァトン アゥスビルギ渓谷,デティフォスの滝,ナゥマフィヤトルの地熱地帯などが見どころ
Day7 休息日 Myvatn Nature Bathsなどの温泉あり
Day8〜12 ミーヴァトン → ニイダル小屋 風が強いエリア.ヴァトナヨークトル氷河の近くを通る
Day13 休息日  
Day14〜16 ニイダル小屋 → ランドマンナロイガル  
Day17 休息日  
Day18〜19 ランドマンナロイガル → バザール小屋 ロイガヴェーグル・トレイルを歩く
Day20 バザール小屋 → スコゥガフォス滝 → レイキャビク フィムヴォルズハルス・トレイルを歩く.スコゥガフォスからレイキャビクへはバスで移動

 案1は,総距離が約575kmに及ぶ大規模な縦断案です. 氷河,地熱地帯,滝,温泉などを通るため,アイスランドの自然を広く体感できる点は大きな魅力です. 一方で,ルートの節目となる宿泊地以外のキャンプ地が不明確であることや,天候が荒れやすく停滞によって日数が伸びる可能性があることが課題として挙げられました. また,森林が少ないため雨風にさらされやすく,食料補給も容易ではないため,歩荷が重くなることも懸念点です.

【案2】中央高地から南部へ向かう短期縦断案

https://www.icelandtraverse.com/en/iceland-traverse/#introduzione

http://www.iceland-kankobunka.jp/area/area_ih.html

日程 区間
day1〜day3 北部谷地帯
day4〜day6 中央高地
day7〜day8 Þórisvatn荒野
day9〜day10 Landmannalaugar
day11〜day12 Laugavegur
day12〜day13 Fimmvörðuháls〜Skógafoss

 案2は,中央高地を経由して南部へ向かう工程で,案1よりも直線距離が短く,早く歩ききることでより短い期間で縦断することができる案です. Landmannalaugar,Laugavegur,Fimmvörðuháls,Skógafossといった代表的な区間を含んでおり,ルートの全体像も比較的把握しやすいものです. 一方で,こちらも天候の荒れやすさ,キャンプ地の確保,食料や装備の歩荷といった点については慎重に検討する必要があります.

 アイスランド縦断では,指定された一つのコースがあるわけではないため,どのようなルートを通り,どこを目的地や経由地にするのかという議論が中心になりました. ギャオ,ヴァトナヨークトル氷河,地熱地帯,滝など,アイスランドの自然を感じられる場所を経由できるルートが望ましいという意見がありました.

 一方で,景色が単調な中で毎日長距離を歩く必要があること,テント泊が基本となるため歩荷が重くなること,天候が荒れやすいことなどから,長距離歩行の十分な練習が必要ではないかという意見もありました.

 このように,レアル山群とアイスランド縦断のどちらを選ぶ場合でも,早い段階からの錬成が必要であることが確認されました. また,70周年企画に参加する70期は,通常より早い時期からリーダーとしての業務や合宿を主導する立場になる必要があります. そのため,大阪近郊での早期L養を6月に,日本アルプスなどの高山での長期合宿を伴う早期L養を9月に行うことに決定しました.

 年度が変わり、例年通りの夏合宿に向けた活動に加えて、70周年企画に向けた活動も本格化してきてとても忙しくなってきますが、実現に向けて頑張っていきたいと思います!

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。