雨は小降りになったものの外はまだどんよりとしていて、脱いだ衣服と荷物からは雫がしたたっていたが、その部屋の中はじゅうじゅうと音を立てる最高級のチーズと神戸牛の匂いで満たされていた――。

天気予報を考慮し、中止して神戸をぶらぶらするか(笑)、決行して六甲山を登るか多数決を取った。それが初夏PW六甲山の朝の始まりだった。

スタートは新神戸駅。そこから布引の滝、布引ダム、市ヶ原と景色を楽しみながら通過し、六甲山2大難所の1つの摩耶山掬星台への急坂を歩く。初夏PWならではの気楽さを最大限楽しんで、みんなで写真を撮ったり、いつも以上に喋りながら進む。
あいにくと、途中から雨に当たってしまい、ゴアを着たら雨が止むジンクスも発動されることなく、みんなの気持ちもやや沈んできてしまった。そんななか、ゴールの六甲山牧場に到着。屋根の下でほっと一息休憩し、気を取り直して動物たちを見て回る。天候のため外で放牧されている姿は見ることができなかったが、牧舎のなかの牛や馬たちを肴に話が盛り上がる。(筆頭はさすがのKさん)

初夏PWの〆は六甲山牧場での昼食兼打ち上げ。見たこともないような、昼食1食で6,000円もするような1番豪華なチーズフォンデュのセットを、これまた勢いで注文し始めるKさんに、その勢いに乗ってしまうバカな我々。冷静に4,000円ぐらいものにした奴は、今思うと賢い選択か。いや、ここはあえて、1度P会財布に入ったお金はもうないものと思って気にしないスタイルが正しかったと思おう。

とにかく、とろっとろの神戸牛にじゅうじゅう音を立てるチーズは、下界の安っぽいチーズフォンデュとは比べものにならないくらい美味しかった。 …その美味しさを思えば、追徴があったことにも目を瞑ろうではないか。

来年もぜひ、美味しいチーズフォンデュを食べに、六甲山牧場へと赴いてほしいものである。